口腔ケアとは、介護が必要な高齢者が増加して高齢化社会が進んだために生まれた言葉と言われています。
体力や抵抗力が弱っている高齢者にとって口の中の細菌は大敵です。
口腔ケアについては、年齢に問わず確認されている「清掃を中心にとするケア」と年齢とともに衰える口腔機能について「機能訓練を中心とするケア」の2種類があります。
口腔ケアにより期待できる効果としては
@誤嚥性肺炎の予防
A唾液の分泌を促す
B味覚の改善・食べる楽しみの回復
C糖尿病予防
D口腔機能低下の予防・改善などです。
毎日の生活のなかで機能訓練を目的にした、簡単にできる体操がありますのでご紹介します。
顔じゃんけん・・・筋肉の緊張がほぐれ、口が開きやすくなり唾液を出し、入れ歯が使い安くなります。
グー(口をすぼめる) チョキ(唇を左右にひきニッーという形にする) パー(口を大きく開ける)
パタカラ体操・・・この4つの音を発声するときには、口や唇を動かすので、自然と飲み込む訓練にもつながります。
できるだけ大きな声で、素早くひと息で10〜20回程度発音します。
空嚥下練習・・・口唇閉鎖、唾液を集める、舌とのどの協調運動、飲み込む。これにより、唾液が出ているかの確認もでき、飲み込む力がしっかりあるのか確認ができます。
椅子に座った状態で、30秒間に何回唾液を飲み込めるか数えます。飲み込んだかどうか、はっきりわからない時には、のどに中指と人差し指をあてて、甲状軟骨が動くのを確認します。
市販で購入できるガムを噛んでみたり、早口言葉をれんしゅうしてみるのも手軽に出来て楽しいかも知れませんね☆
高齢者にできるだけ長く健やかな状態を維持してもらうため、そして快適な毎日を送るためにも口腔ケアを習慣にしたいものです。
また、毎日の口腔ケアに加えて、定期的に歯科受診を受けるのもいいでしょう。